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飯山市を訪れると、本格的なサイクリストとよく出会います。そう、飯山は知る人ぞ知る「自転車天国」。フラットで乗りやすいロードバイク向けの公道や、ヒルクライマーに挑戦的な峠道など、バリエーション豊富な道がいくつもあり、また四季がはっきりしているため、季節ごとにさまざまな風景を楽しむことができるのです。

そんな飯山市を「これまで巡ってきた世界各地の中でも自転車乗りに最適な環境のひとつ」と話すのは、かつてサイクリストとして世界を渡り歩き、現在は地元の飯山市を拠点にサイクルレースの開催やプロ選手の育成など、サイクルスポーツの発展に尽力するTRKWorksの小林輝紀さん。
千曲川沿いの道路幅の広い舗装道は自転車大国であるデンマークの整備された道を彷彿とさせ、山道はイタリアを思わせるのだとか。

また、市内にはJR飯山線が走っており、駅も多いため、自転車を列車に乗せて移動する「輪行」ができるのも魅力だと言います。このような複合的な良さを兼ね備えたエリアは、ありそうでなかなかないのだと話す小林さん。そんな小林さんに、飯山サイクルロードのなかでも、特におすすめポイントを教えてもらいました。


小林さんが里山文化を楽しむ旅のプログラム「日本のふるさと体感の旅 歩こさいいやま」で制作した「サイクリングMAP」。距離や高低差など、飯山のサイクルロードを知り尽くした小林さんだからこそ紹介できる詳細な情報が満載

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飯山サイクリングロードおすすめポイント
花を愛でながら千曲川沿いを真っすぐ進む
「フラワーロード」
飯山市の中心部、千曲川左岸堤防上を走る国道117号線は、信号が少なくフラットなため、ある程度スピードに乗って走れる快適な道路。しかも、千曲川の氾濫を抑えるために道路幅が広く取られており、通学用道路としても整備されているため、安全で走りやすい環境が整っています。

また、この国道117号線沿線約10kmは「フラワーロード」と呼ばれ、市民の手によって植えられたさまざまな季節の花を楽しみつつ走ることができるのも魅力。

さらに国道からは観光スポットや飲食店、温泉地へとつながる枝道がいくつもあるので、おいしいケーキ屋さんやうなぎ店を巡る「食べ物」目的、市内の寺を巡る「寺町」目的、疲れた体を癒す「温泉」目的など、目的別のさまざまなコース設定で、体調に合わせて寄り道や休憩をしながらのサイクリングが楽しめます。
フラワーロード 春の満開の菜の花をはじめ、市民により季節ごとにさまざまな花が植えられるフラワーロード。花を愛でつつ、信号が少ないストレスフリーな国道を走るのは快適
こんな看板見たことある!?
小菅の「下り急勾配20%」の道路標識
飯山市小菅地区の県道にある、下り勾配20%(!)を示す警戒標識。飯山市内では、最も急坂の道ではないでしょうか。小林さん曰く、「ここのヒルクライムにぜひ挑戦して欲しい」。

ヒルクライム(hill climb)とは、文字通り峠や山の上り坂を登ること。それを求める人をヒルクライマーと言うらしい。スタートからフィニッシュまで登坂が続くので、とにかく自分の体力との勝負。

傾斜20%といえば、トップレベルの選手も蛇行するほどの傾斜なので、ここで練習すれば相当な体力が身に付くはず。ちなみに、ヒルクライムが楽しく思えれば、自転車が大好きな証拠だそう。
傾斜20%の道 飯山市内では最も急勾配のひとつ。傾斜20%の道は、ヒルクライムに刺激を求めるサイクリストには恰好の練習場所。ちなみに、小林さんがオーガナイザーを務め、毎年4月に開催している「菜の花飯山サイクルロードレース」のヒルクライムコースの平均斜度は8%だそう
のどかな田園風景を走行する「信濃平」 飯山市の信濃平地区は、背景に自然豊かな黒岩山がそびえ、田園風景が広がる穏やかなエリア。黒岩山登山道の途中の、地元で鷹落(たかおち)山と呼ばれる、古くからの物見の場所には、ハンググライダーのテイクオフ基地があり、シーズンには水田の上を優雅に飛ぶ姿を眺めることができます。

また、麓の信濃平民宿街から鷹落山山頂までの約6km の登坂は、毎年4月に開催される「菜の花飯山サイクルロードレース」と「全日本学生ロードレースカップシリーズ第1戦」のヒルクライムレース会場にもなっており、レース当日は多くの参加者と応援団でにぎわいます。
鷹落山 鷹が落ちながら飛び立つほど急勾配なことから名付けられたとされる「鷹落山」は、信濃平一帯の美しい農村風景を一望できる場所。そんな田園風景の中をロードバイクで爽快に駆け抜ける
千曲川とJR飯山線を並行して走る旧国道 飯山市の柏尾橋から西大滝ダムの間の千曲川左岸の旧国道は、千曲川の川面とJR飯山線を見ながら並行して走るおすすめのコース。

対岸に新道の広い国道117号線バイパスが整備されているため、クルマの往来も少なく、ゆっくりとしたサイクリングを楽しめます。また走行中に疲れを感じたり、天候が悪くなった場合も、沿線にいくつもある飯山線の各駅から電車を利用することができるので、天気を気にしないで走れることも魅力です。

沿線のいいやま湯滝温泉では、千曲川の流れを目前に眺めながらの日帰り入浴が堪能できます。
旧国道 旧国道は、沿線に民家がなく交通量も少ないため、安心してサイクリングが楽しめるルート。千曲川とJR飯山線を並行して走るのが楽しい
五橋を越えてなべくら高原を走る快適な広域農道
「みゆき野ライン」
戸狩温泉スキー場から県道95号線を北東へ。温井集落から「なべくら高原・森の家」を経て、柄山集落へと続く約7kmの広域基幹農道「みゆき野ライン」は、適度なアップダウンのある交通量が極端に少ない快適なルート。

直線道路の途中には深い谷をいくつもまたぐため、5つもの橋を渡りますが、特に「なべくら大橋」「羽広大橋」から眺める山裾の雄大な景色は圧巻。紅葉の時期には絶景穴場スポットしてもおすすめです。

ただし、谷底を見下ろすと足がすくむような高さなので要注意。
みゆき野ライン 5つの橋を越えて、なべくら高原へと伸びる「みゆき野ライン」は、晴れて空気の澄んだ日には越後三山まで見渡すことのできる気持ちのいい直線路
サイクリストの醍醐味!
峠道で「ヒルクライム」の攻めのライド
ロードバイカーの間で今ブームとなっているのが「ヒルクライム」。山地や丘陵の急勾配の坂道を登りきった先に晴れやかな満足感があるため、自転車のひとつの楽しみ方としてチャレンジする人も増えています。また、ロードレースでも上り坂はタイム差のつきやすいポイント。そのため、苦手な上りを克服しようとトレーニングに励む人も多いようです。周囲を山々に囲まれた盆地地形の飯山には、そんなヒルクライムに最適な峠道がいくつも存在します。

例えば、飯山市街地から斑尾高原へと抜ける上り道、「菜の花飯山サイクルロードレース」の会場でもある信濃平の鷹落山、桑名川の駅からなべくら高原を抜けて新潟県上越市へと向かう「牧峠」などがありますが、この「関田峠」でも、ひたすらロードバイクをこぐ人の姿を多く見かけます。

日本海を見渡せる信越県境の関田峠は、上杉謙信が信濃へ進出の際通ったといわれ、江戸時代に、信越の交流が盛んになった歴史ある峠道。標高も周辺の峠道の中で最も高い場所に位置します。峠の途中には大神楽展望台があり、美しい千曲川の蛇行と、広大な飯山盆地、そして今登って来た峠道を見渡すことができます。また、峠を登り切った先には、ブナ林に囲まれた趣深い風景を見せる茶屋池、さらにその先の新潟県側には光ヶ原牧場があり、のどかな景色に心が和みます。
ヒルクライム
これから始める「飯山ロードサイクリング」のお役立ち情報
起点は道の駅「花の駅・千曲川」がおすすめ 走り出しのスタートは、国道117号線・フラワーロード沿いの道の駅「花の駅・千曲川」がおすすめです。広い駐車場があるので、自動車に積んでロードバイクを運び、ここを起点にフラワーロードから枝道や峠道を走り、戻ってくるのが便利。トイレも清潔に整備されているため快適で、また地元野菜が気軽に買える農産物直売所や物産品の販売、周辺市町村の情報コーナーも充実しています。

千曲川や田畑を見渡せる景観も良く、春の菜の花や桜をはじめとした多くの花々を楽しむこともできます。また近くには日帰り入浴ができる温泉施設もあるため、近頃は、キャンピングカーや車中泊をする家族連れやご夫婦もたくさん見かけます。

道の駅・花の駅千曲川 長野県飯山市大字常盤7425
TEL0269-62-1887
http://www.chikumagawa.net/
花の駅・千曲川
急な故障も対応可の「上松商会」 豪雪地帯である飯山は、幼い頃からウィンタースポーツに親しんでいる人が多く、中高生の部活でもスキー部の活動が盛んです。彼らは夏場、ロードバイクで通学やトレーニングをし、普段からスポーツサイクルに打ち込んでいるため(実際に小林さんもロードバイクに初めて乗ったのは高校生の時だとか)、本格的なロードバイクを扱う自転車店が飯山市内にもいくつかあります。

そのひとつが、飯山駅前にある「上松商会」。販売から整備、修理まで幅広くこなしています。

上松商会 長野県飯山市飯山上町989
TEL0269-62-2730
http://www.e-shinshu.com/agematsu/
上松商会
開催5年目を迎えた飯山名物「菜の花飯山」レース 毎年4月に開催される「菜の花飯山サイクルロードレース」と「全日本学生ロードレースカップ第1戦菜の花飯山ラウンド」は、今や飯山の春の風物詩。前者の「菜の花飯山サイクルロードレース」は、中学生以上の一般参加者の大会で、競技未経験者も安全に参加できる工夫がされています。後者の「全日本学生ロードレースカップ第1戦」は、大学生のほか、実業団選手や国内プロ選手など、トップクラスの選手も参加するハイレベルな登録競技者の大会で、シリーズ開幕戦となる重要なレースに位置づけられています。このふたつの大会を企画・招致し、オーガナイズしているのが小林さんです。

開催5年目を迎えた2011年は、過去最高の参加人数を記録し、開幕2日間で延べ580名ほどの選手が飯山を走りました。第1日目は、想像を遥かに超えるであろう高さの雪壁の中、平均斜度8.5%の信濃平・鷹落山を目指す約6kmの過酷なヒルクライムで、一般選手は1回、登録選手は3回の合計タイムで競います。速い人は18分ほどで登り切ってしまうのだとか。スタート地点の信濃平民宿街には地元の老若男女が集まり、熱い声援を送って大会を盛り上げ、地元民と選手との一体感に包まれます。

2日目は湖を周回する公道を特設サーキットにした高速レース。小学生から一般選手は個人タイムトライアル、登録選手はクリテリウム(周回路で、一定時間内の周回数や着順を争う競技)、とレベルに合わせたレースが用意されています。サーキットの周りは桜の木々が多く、1日目と一転して春の桜咲く中を駆け抜ける迫力ある走行を間近で見ることができます。

このふたつの大会の大きな特徴が「公道を使った2日間のステージである」こと。多くの国内レースはワンデイ開催なのだそうですが、飯山では全く異なるふたつのコースで、2種類のレースをこなします。それも「サイクルスポーツを理解し、応援してくれる地域の人たちの協力がなければできなかった」と話す小林さん。そんな地元の雰囲気も「飯山は自転車乗りに最適な環境」と言われる所以でしょう。
「菜の花飯山サイクルロードレース」と「全日本学生ロードレースカップ第1戦菜の花飯山ラウンド」
飯山と自転車をこよなく愛する
「自転車少年」小林輝紀さん
飯山市出身の小林輝紀さん。幼少時代に三輪車2台を金属疲労で乗りつぶした程の自転車少年。15歳の時にロードバイクを手したことで、本格的にサイクリストの道を歩み始めたそう。

学生時代は国内外をレースやツアーで駆け巡り、社会人になってからは山岳トレイルにとりつかれ、レーサーを引退してからも多くのスポンサーや協力者のもと、飯山を拠点に後継者の育成やインストラクターなど、自転車を通じたスポーツ振興に尽力しています。毎年4月に飯山で開催される「菜の花飯山サイクルロードレース」と「全日本学生ロードレースカップ第1戦菜の花飯山ラウンド」のオーガナイズのほか、秋冬にも欧州で人気のシクロクロスレースを企画。また自転車のほかにも、スキー、スノーシュー、カヤック、農業など、アウトドアフィッターとして、飯山でさまざまな活動もしています。

小林輝紀さん

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