地元スタッフが紹介するディープな楽しみ方 週末イイヤマ

2021.06.17

なべくら高原

ブナ林で “雨の日” も楽しもう

◼︎雨の日こそ、飯山のブナ林で楽しむ?

6月といえば「梅雨」。雨が多くなるこの時期は、湿気でジメジメしていることが多く、気分まで憂鬱になりがち。そして、休日に限って雨の予報ばかりで「どうやって雨の日を過ごそう……?」と、悩んでしまうことはありませんか。

特に、小さいお子さんがいるご家庭ではこんなお悩みも。

主婦の水野さん「屋内施設で思いつくのは、美術館とか博物館だけど……小さい子どもがいると騒がないか心配で行きづらいな」

傘マークが並ぶ天気予報とにらめっこする水野さんとKくん(1歳10ヶ月)

「雨の日だからこそ、屋外で楽しめることってないのかな?」と思っていた水野さん。そこで、職場の上司であり、4人のお子さんがいる高野さんに相談してみることに。

水野さん「雨の日って、お子さんたちとどうやって過ごしてますか?」

高野さん「いや〜、やっぱり雨の日こそブナ林でしょ!雨の日しか出会えない景色もあるしねぇ。せっかくなら飯山に住む〝森の博士〟にブナ林での楽しみ方を聞いてみたら?」 

水野さん「え、森の博士?ぜひお話を聞いてみたいです!」

◼︎森の博士に聞く!雨のブナ林の楽しみ方

信州大学教育学部 森林生態学研究室 教授・井田秀行さん
愛知県出身、長野県飯山市在住。学生の頃からブナに魅了され、大学院で博士号を取得、森林研究の道へ。1996年長野県自然保護研究所への就職をきっかけに信州に移住。調査する中で「集落の裏側や里山にブナがあること」に衝撃を受け、飯山のブナ林に興味を持つ。自然豊かな場所で子育てしたいと長野市から飯山市に移り、現在、古民家で暮らしながら森林研究や里山の保全活動にも取り組んでいる。

水野さん「本日はよろしくお願いします!あのー……雨の日でも屋外で楽しめるんでしょうか…?」

井田さん「そうですね、そもそも雨だと悪い天気ってみんな言っちゃいますよね。いい天気=晴れじゃないんだよってところがまずは大事かな。日常生活だと話は別だけど、アウトドアな日は雨も楽しむ余裕があるといいですよね」

水野さん「なるほど!大事なことですね。今回は、もうすぐ2歳になる息子と一緒に雨の日のブナ林散策を楽しみたいのですが、小さい子どもでも可能ですか?」

井田さん「はい、なべくら高原・森の家の敷地内だったら、小さなお子さんでも安全に雨の日を楽しめると思います!」

①樹幹流(じゅかんりゅう)
「イチオシは、雨水が幹の表面を伝い、滝のように流れる樹幹流だね。晴天では絶対に出会うことができないので見逃せません。強めの雨が短時間でザーッと降れば出てきます。基本的にどんな木でも樹幹流は見られるけど、ブナが一番美しい!そして、観察しやすい!これはブナのスベスベした木肌や、葉っぱや枝の付き方が雨水を受け止めたあと流れやすい形になっていることが理由です」

②染み込む雨水
「これは樹幹流とセット。上から流れてきた雨水が根元に全部染み込んでいく様子を見てみてください。ほとんど水が溜まらないから。特にブナの森の場合、落ち葉が幾十にも重なり合う柔らかい土なので、他の森と比べると吸収力がすごいですね」

③雨の音
「雨自体に音はありませんが、雨と葉が奏でる打楽器の音色だと思ってみませんか。全体的にザーという音はするけど、雨が跳ね返る音は、葉っぱによって違うんじゃないかな。雨音に耳を澄ませて、遠くの雨の音と近くの雨の音、奥行きが違うはず。森の広さを感じられるかもしれないね」

④森の傘
「森の中と外では、雨の当たり方が全然違いますね。特に降り始めは、ザーと音がして、あれ雨かな?と思っても森の中では降ってこなくて、だんだんと大粒の雨がぽたぽたしてくる。逆に外の雨が止んでても降り続くこともあって、これは葉っぱに溜まった雨水が風に揺れてバーっと落ちてくるからなんですよね」

水野さん「へー!面白い!ありがとうございます!捉え方によってこんなにも楽しみ方があるんですね。次の休日、雨が降ったら早速出掛けてみたいと思います!」

井田さん「きちんと身支度をして傘をさし、お子さんにはカッパを。そして、雷が鳴らないなど安全を確保してから行ってくださいね。小さい子どもは大人よりも低体温症になりやすいから気をつけて」

水野さん「はい!わかりました!」

【雨の日のブナ林をより楽しむために】
・ザーと雨の音がするくらいの天候で、散策は30分程度を目安に
・レインウェアや雨ガッパ+傘をさす
・足元は長靴や、防水シューズ
・虫よけ対策もお忘れなく
・木道の上は滑りやすいので注意を
・気軽に楽しむなら、なべくら高原・森の家の「ブナの里山こみち」がおすすめ
・山に入る場合はガイド付きを推奨します

◼︎実際に雨の日にブナ林散策をしてみた!

6月某日、天気は終日雨予報。このチャンスを逃すまいと、なべくら高原・森の家に出掛けた水野さんとKくん。まずはセンターハウスで、マップを元に遊歩道のルートを事前に確認します。

なべくら高原・森の家でもらえる「てくてくマップ」

水野さん「子どもと一緒に樹幹流を見たいんですが、おすすめの場所はありますか?」

スタッフ「そうですね、⑤番か、もしくはハンモックの森のブナなら観察しやすいと思いますよ」

水野さん「ありがとうございます!行ってみます!」

いざ、散策スタート!雨はパラパラと降っている程度で、古池の水面には雨粒が優しく重なり合っています。森の博士イチオシの「樹幹流」を観察するにはもう少し強めの雨が降らないと見れないかもしれません。

水野さん「まさか、梅雨の時期に雨を乞うなんて……」
(我が子に樹幹流を体験させてあげたい親心が発動!)

⑤番を通るルート「ブナの里山こみち」には、ウッドチップが敷き詰められているので、子どもにも歩きやすいのはもちろん、車椅子やベビーカーの方でも安心して散策できます。Kくんもテクテクと問題なく歩いてるご様子。

ブナ林に入ると、あることに気付きます。

水野さん「ん?雨止んだ?……あ、これが森の傘か!さっきまでの雨が全然当たらないから傘を閉じても大丈夫かも。耳を澄ますと、雨が降っている音がするからブナの葉っぱが雨粒を受け止めてくれているんだね〜」

水野さん「Kくん、雨の音聞こえる?どんな風に聞こえるかな?」

Kくん「(何かを感じ取ろうと、辺りをキョロキョロ……)」

森に耳を澄ませてみたり、雨の匂いを嗅いだり、ブナの葉っぱを観察したり、木肌を触ってみたり。五感を使って自然を楽しむKくんの姿に、水野さんも嬉しそう。そんな、ほのぼのとした時間を過ごしていると、あれ?急に……雨の音が変わってきた……!?

( ザーーーーッ )

森の傘から溢れるように、雨が当たってきました。パラパラ、パチパチ、ポツポツ……。レインウェアや傘、葉っぱに跳ね返る雨粒たちの音が響きます。しばらくすると、ブナの滑らかな木肌を伝うように水が流れているではありませんか!あれはもしかして!

じゅ、樹幹流・・・キターーーー!

水野さん「わー!Kくん見て!これが樹幹流だよ!」

Kくん「(不思議そうに流れている雨水に手を伸ばす)」

水野さん「すごいねぇ。近くで見ると、根元に染み込む雨水もよくわかる!こうやって水を蓄えて里に豊かな恵みをもたらしてくれているんだね〜。感動!」

初めての樹幹流に大興奮の水野親子。無事、森の博士・井田さんから教えてもらった4つのポイントすべてを楽しむことができました◎

水野さん「晴れた日の緑まぶしいブナ林も素敵だけど、雨の日のブナ林もとっても魅力的!子どもにも良い経験になったかな。Kくん、楽しかったね」

Kくん「(コクリと頷く)」

ブナ林をあとにして、センターハウスへ戻ります。

センターハウスのラウンジには、mori cafeも併設されているので、散策のあとの休憩におすすめ。各種ドリンクメニューや地元の限定スイーツも楽しめます。今回、水野さんはなべくら高原産の「ハーブティー」をチョイス。ふかふかのソファに座りながら、のんびり、まったり、散策の余韻に浸ることができました。

水野さん「お世話になりました!ありがとうございましたー!」

スタッフ「Kくんまた来てね!バイバ〜イ」

Kくん「バイバイッ」

◼︎雨の日にブナ林を楽しんでみませんか?

どんよりしがちな雨も、ちょっと捉え方を変えるだけで「雨が降ってきてラッキー!」とも思えるかもしれません。晴れの日とはまた違ったブナ林の表情を飯山市で楽しんでみませんか。

今回のように個人で楽しむのはもちろん、なべくら高原・森の家主催のツアーに参加するのもおすすめです。

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★新緑の中で水を感じる 初夏のブナの森散策ツアー

このツアーでは、ガイドが森を案内してくれるので初めての方でも安心!歩く距離は約1.5キロ、綺麗に整備された遊歩道は小さな子どもから年配の方まで、どなたでも気軽に楽しめます。その時々、時間に応じて変わる里山の魅力に出合えるはずですよ。

ツアー詳細はこちら

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ちなみに、長靴はなべくら高原・森の家で、レインウェアはJR飯山駅1階の信越自然郷アクティビティセンターでレンタルも可能です。サイズ等、お気軽にお問い合わせくださいね。

では、みなさまよい週末を!

お問い合わせなべくら高原・森の家
電話0269-69-2888
公式WEBサイトhttps://www.nabekura.net/
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